知財業界で英語を活かすには?弁理士が語る英語力の必要性

公開日: 2025-04-13

知財業界で英語を使う仕事に興味があるけれど、「どの程度の英語力が必要なのか?」「どんなスキルを磨けばいいのか?」と疑問を持つ人も多いはず。
今回は、特許事務所の外内部門(外国顧客の日本出願するをサポートする部門)で活躍されている弁理士にお話しを伺い、知財業界における英語の役割や、求められるスキルについてまとめました!

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特許事務所での英語の使い方

特許事務所では、外国のクライアントが日本に特許を出願する際のサポートを行う「外内業務」や、日本の特許を海外に出願する「内外業務」があります。

① 重要なのは「読み書き」
この仕事で特に求められるのは、英語の「リーディング」と「ライティング」スキルです。
✔ 外内業務では、英語の特許明細書やクライアントの指示を正確に読み取り、日本語に翻訳する
✔ 内外業務では、日本語の明細書を英語に翻訳する際、誤解のない明確な表現を選ぶ
✔ 海外の代理人やクライアントと、英語でメールのやり取りをする
リスニングやスピーキングはほとんど必要なく、業務の大半は「書く・読む」ことが中心になります。そのため、「英語で話すのは苦手だけど、読む・書くならできるかも」という人には向いている仕事と言えます。実際、留学経験や英語との深いルーツがあるわけではないそうで、受験英語の延長のような感覚だそうです。

② 実務ならではの難しさも
ただし、単なる受験英語とは違い、知財英語には専門用語や厳密な表現が求められます。また、海外の代理人からのメールがフランクすぎて、短文の意図を読み取るのが難しいことも。
そのため、専門知識とともに、特許関連の英語表現を学ぶことが重要です。

企業知財と特許事務所、英語の使い方の違い

知財業界で英語を使う仕事は、特許事務所だけではありません。企業の知財部でも英語を使う場面はありますが、使い方には大きな違いがあります。

① 特許事務所の英語の使い方
🔹 英語の「読み書き」が中心
🔹 明細書の翻訳や、外国代理人とのメール対応がメイン
🔹 正確で厳密な表現が求められる

② 企業知財の英語の使い方
🔹 英語の「コミュニケーション能力」が必要
🔹 海外企業との交渉、契約のやり取り、会議などが発生する
🔹 メール対応も特許事務所のような定型文ではなく、フレキシブルなやり取りが必要

💡 まとめると…
✔ 特許事務所は「英語の正確性(読み書き重視)」が重要
✔ 企業知財は「英語での対話力(コミュニケーション重視)」が求められる
どちらを目指すかによって、準備するべき英語スキルも変わってきます!

知財業界で英語を活かして働くために今できること

「知財業界で英語を使って働きたいけど、特別な準備が必要?」と思うかもしれませんが、今回のインタビューでは「とりあえず飛び込んでみることが大事」というアドバイスがありました。
英語力がある程度あれば、実務の中でスキルを磨いていくことが可能です。特に、特許事務所での英語業務は受験英語の延長で対応できる部分も多いため、リーディング・ライティングを強化すれば十分戦力になることが可能です。

① 実務の中で英語力を鍛えよう
✅ 知財翻訳の練習をする(特許明細書の英訳・和訳)
✅ 英語メールのやり取りに慣れる(短い文章でもOK)
✅ 専門用語を学ぶ(業界独特の表現がある)

② テンプレートを活用して効率化
特許事務所での英語業務では、同じような表現を繰り返し使う場面が多いため、メールや文書のテンプレートを作っておくのがおすすめです。
✔ よく使うフレーズをストックしておくと、業務がスムーズに進む!
✔ 一から英文を書く負担を減らし、正確な表現をキープできる!

まとめ

✅ 特許事務所では「英語の読み書き」が最重要!(リスニング・スピーキングはほぼ不要)
✅ 企業知財では「英語でのコミュニケーション力」が求められる!(交渉や契約のやり取りが発生)
✅ 受験英語の延長で対応できる部分も多いので、まずは実務に飛び込んでみよう!
知財業界で英語を活かした仕事をしたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!

最後までお読みいただきありがとうございました!
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